「写 真」は一期一会の宝もの 35



春 が 来 た

 山科区小野にある隨心院はその地名からも推察されるように昔、小野小町が住んでいたと伝えられますが定かではありません。

 小町は平安時代前期に生き、六歌仙、三十六歌仙にも選ばれた歌人でしたが正確な生年も没年も不明で、その姿絵や彫像も無く小町の美人伝説は謎に包まれています。

 小町作「花のいろはうつりにけりないたづらにわが身よにふるながめせしまに」の石碑が置かれている随心院では、春ともなれば見事なはねず梅(薄紅梅)、紅梅、白梅、紅白咲き分け梅(紅梅と白梅が同じ樹に咲く)などが咲き誇ります。

 そして大好きな梅の香に誘われて可愛いメジロもやって来ます。このメジロの写真をクリックすると別の写真になります。ここへ戻るには左上の戻るボタン()で戻って下さい。

 毎年3月には観梅会とはねず踊り(下の写真)が開催されます。はねず踊りとは、昔、この地の里の子たちが家々を訪ねて門内の庭で踊っていた踊りを再現させたものだそうです。小町と小町を慕った深草少将に扮する少女たちが踊ります。2005年の愛知万博では、全国の伝統芸能を代表する一つとして踊られました。

 めったに見られなくなった「メジロ押し」の写真と伊藤若冲の日本画がここをクリックすると見られます。特に伊藤若冲のメジロは目をこらして見ないと分かりませんが10羽ほど並んでいます。実物(139×78.9cm)は左京区の泉屋博古館にあります。写真も絵も google 検索で見付けました。出典は不明です。
                                                               栗原 眞純 

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