「写 真」は一期一会の宝もの 30



コ ス モ ス の 舞 台

 長いあいだ、毎年のように秋が来るとどこかでコスモスを撮影しています。上の写真は800万本ものコスモスが咲き乱れるという亀岡のコスモス畑で撮りました。原産地はメキシコだというのにすっかり日本中に根付いて日本人に馴染まれ、愛され、親しまれている花です。コスモスの意味には秩序・調和・宇宙などがありますが、花言葉は純潔・真心・美麗などだそうです。

 余りの広さとコスモスの多さに目移りしてしまいました。その中から美しい空をバックにした舞台上で色とりどりの花がくっきりと妍を競っているかのように見える一枚を選びました。

 下の写真は比叡山頂にあるガーデンミュージアムに飾られていたモネの絵画の前であたかも絵の中に溶け込んでしまったかのように咲いていたコスモスです。ご存じかと思いますが、ガーデンミュージアムにはモネの他にもルノワール、セザンヌ、ドガ、ゴッホ、マネなど印象派画家の原寸大の陶板画が、

 当時の画家達が見ていたであろう自然の風景が庭園風に再現された中に置かれています。印象派絵画のお好きな方には応えられない所と思います。 このモネの作品は32歳の若さで亡くなった彼の妻、カミーユを描いたものです。
                                                               栗原 眞純   

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