それでもメタボ健診を受けよう    毎日新聞 Sep.. 2., 2008

 40歳以上の方に毎年行われていた基本健診(市民健診)が今年から特定健診(別名メタボ健診)と名称が変り、実施主体も昨年までの市町村から今年は保険者に変りました。

 その結果、昨年まで住民が参加し易くどの会場も満杯状態で行われていた小学校などでの集団健診受診者は、保険者が京都市である国保加入者が主となり大幅に減りました。

 集団健診受診資格者には上記に加え後期高齢者、生活保護所帯の方が居られます。いつもの健診会場に行けなかった方、昨年受診されなかった方は今からでも近くの医療機関で尋ねれば別の会場と日時を教えて頂けます。例えば伏見区での集団健診会場は10月17日の池田東小学校が最後ですが来年3月末迄であれば、集団健診と同じ費用で特定健診を受けられる個人開業医も沢山あり、そこでは政管健保・健保組合・共済組合加入者(サラリーマン)の扶養者の方々(他府県の方も可)も、特別の場合を除き受診できます。

 この特定健診にはいくつか問題点もあります。例えば腹囲を計り、男性では85cm以上、女性では90cm以上がメタボの可能性有りと判断されることです。体格の大きい男性が腹囲も大きいのは当然のことなのでこの基準には異論が多々あります。

 今年3月、ある高校の先生方を対象にメタボ健診についての講演をさせて頂いた際、腹囲の点を話すのに躊躇しました。そこで「この腹囲測定基準は近い将来見直されると思います」と独断で付け加えました。すると先月20日の毎日新聞1面で、メタボ診断の国際基準から「腹囲測定」を除外する決定がなされた旨、報じられていました。日本人だけに特異的な腹囲数値基準の見直しも遠からず行われることでしょう。

 血中の中性脂肪測定も問題です。中性脂肪値は食後経過時間によって大きく変わるのでこのような測定に果たして意味があるのかという疑問や、昨年まで義務づけられていた尿潜血検査を中止し、クレアチニン検査を限られた対象者のみとしたため腎機能異常を見逃す恐れが増すのではないかとの危惧もあります。

 このような不備の残る「特定健診」ではありますが、病気になる前になりそうな方を見付けるためには一定の効果が期待できるのも事実です。受診資格のある方は健康な毎日を過ごすために必ず受診されることをお勧めします。受診費用は500円(国保の場合)です。

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