Nature撮影の好きなカメラマンにとって雪景色は格好の被写体の一つです。残念なことにここ数年京都市近郷では雪が積もるほど降ることは少なくなってしまいました。
しかし湖北まで足をのばせば今でも12月末から2月中頃までは、殆どいつ行っても雪景色を楽しむことができます。
特に高島市マキノのメタセコイア並木道は春夏秋冬いつ訪れても期待を裏切らない美しい風景を見せてくれます。その中でも撮影が最も難しいのは、やはり厳冬の雪景色でしょう。湖北といえども雪が降るのは週に1・2回なのです。
単に並木道の雪景色を撮れば良いというのであれば簡単ですが、自分で満足できる作品を撮ろうとなると話は全く変わります。
始めてマキノの雪景色を撮ろうと思ったのは2005年12月でした。最初に行った時は朝6時でこんこんと雪は降ってはいるのですが、肝心のメタセコイアの樹には雪が積もっていません。多分気温や雪質が関係しているのだと思いました。昼前まで待っても同じ状態でした。2度目の朝は曇り空の雪景色でただ白っぽいだけで、私が望むような風景は現れませんでした。3度目は雪は積もっているのですが、みぞれ模様だったのでこの日も失敗。
気温や雪が降るかどうかの予報をチェックしてから行くのですが、休日の朝という大前提があるせいで、なかなか思うような条件にはならないのです。さて4度目、この日は1月3日だったと記憶していますが現地に朝6時に着きました。とても寒くしんしんと降る雪の量も雪質も、しろうと見では申し分なさそうでした。7時前まで様子を見ていて、雪は降り続きながらもだんだん晴れ模様になって来たのを見極めて一旦近くのレストランで朝食を撮りながらチャンスを待ちました。
午前9時頃になると青空が見え、陽がさして来ました。さあ今だ、今を逃すと折角積もった樹上の雪が溶けてしまう。そして青空が見えなくなったら美しい写真にならない。
めったに使わない重い三脚を使用し、場所と条件を変えて80枚近く撮影した中の一枚をご覧下さい。Googleでメタセコイア並木道と入れて画像検索してみれば沢山の写真を見ることが出来ますが、私が見た中ではこの写真が一番だと自負しています。